#055I SHOT JEAN−MICHEL BASQUIAT!−バスキアへのオマージュ または 27歳で死ねなかった〔ぼくへのレクイエム〕

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 このまえ東京さ行って、「トレインスポッティング」を見ようか、「自由と大地」を見ようか、しばし血迷ったのですが、チョイスはなんと、「シネスイッチ銀座」。そこで、「I SHOT ANDY WARHOL」を見てきました。

 ようするに、一番静岡へ来そうもないものを最終選択したのです。映画僻地に棲息する者はツライぜい。

 どうでもいいけれど、「シネスイッチ銀座」って、なんか場末っぽくなっちまったね。ロケーションは、銀座和光のすぐ近くというスグレモノなのに。

 そして客は、たったの15人。ま、金曜日の午前11時ということもあったのかしらん。そのとき、すぐ横の「銀座文化」では、かのヴィスコンチさんの名作「山猫」をやっていて、そっちのほうが客の入りはよかったみたい。だって、並んだ客は、そっちのほうが圧倒的に多かったんだもの。

 2日後に、NHKの衛星で、「山猫」をやることを、みんな知らないんだ。それか、自分ちにアンテナがない。それか、どうしても大スクリーンで見たい。

 でも、ウォーホルなんかは、渋谷でやったほうがいいんしゃないのかなあ。どうでもいいけど。

 しかし、映画は、よかった。

 ただ、見てない人に説明すると、これは、ウォーホルの映画ではなくて、ウォーホルを射撃したヴァレリー・ソラナス(空茄子?)という男嫌いのウーマン・リブの闘士の物語です。

 ソラナスは、「男性抹殺宣言」という論文をものにしているコワイ人で、ようするに、「男性のおかげで、女性は虐げられてミジメな人生をおくらざるをえないのだから、この世からすべての男性を抹殺して、住みよい社会をつくろう」。

 この世から、男をなくしてしまう・・・なんて、なんと過激なご発言。しかし、いささか極論とはいえ、そのくらいのことを、これまで男はしてきています。

 もしぼくが女だったら、そのくらいの憎悪は感じたかもしれない。 ということで、ぼくは、けっこう心情的に共感し、ひそかに拍手をおくりました。

 で、静岡へ帰ってきて、あの石原郁子さんにそのことを話したら、「私が知っている男の人で、あの映画を支持してくれたのは、木村さんが初めてで、嬉しいです。みんな、なんか嫌がっているらしく、あまり評価してくれません」。

 ザマーミロ。オレは、女の味方なんだ(偽フェミニストという説もある?)。

 しかし、ウォーホルのことは、このさいどうでもいい。問題は、ウォーホルの弟子(?)だった「ジャン・ミシェル・バスキア」という黒人(正しくは、アフリカ系アメリカ人?)のポップアーチストの映画が、そのうち日本で公開されるらしくて、ぼくは、そのことで興奮しているのです。

 バスキアの絵画、すごく好きなんですよ、ぼく。エゴン・シーレほどじゃないけれど、もしかしたらウォーホルよりも好きかもしれないわけ。バスキアは、ドラッグのせいで88年に27歳で死亡。これも、なんか「たまらない事実」ではあります。

 詳しく知りたい人は、「BRUTUS」の2月1日号と、「美術手帖」1月号を読んでください。「BRUTUS」のほうには、ちょろっとしか書いてないけれけど、「美術手帖」のほうには、みっちりとバスキアのことが出ていて、作品もいろいろ紹介してあります。

 で、このさい白状すると、ぼくは、3年まえから、油汗とは無縁に油絵をやってまして。わがギャラリーを使ってくださった某先生(指導の厳しさでは定評のある人)から、「下手だけど素質はある」とかおだてられて、その気になっています。エゴン・シーレは、たしか28歳、バスキアは27歳で死亡ということになると、ぼくもその路線でいかないとまずいのですが、命というのは非情なものでありまして、ちょっとぼくは生きすぎちまったよなあ。

 でも、今年の5月と9月には、友人たちとグループ展をやるから、見にきてくれてもいいよ。場所は、「しずぎんギャラリー四季」。そこに、静岡のバスキアの作品が出るのです。ひひひ。いまのうちに買っておくと、ぼろ儲けになるかもしれないよ。でも、そういう下心のある人には、絶対に売る気は・・・・・あったりして?

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